2009/09/06

一目惚れ




偶然にも手にしたバラ

「アプリコットファンデーション」

ローズマートさんから今秋出荷が始まったバラだ。


上の2枚の画像のちょうど中間の色が本当の色

時期的なものもあるだろうが何とも言えないアンニュイな色ののりに
実にそそられた。


最近の日本のバラは海外からの大輪の輸入攻勢に時として押されがちだ!

昨今の大輪ブームにのってケニア、コロンビア、エクアドルからくるバラは
一般消費者の目をも虜にしてしまう。

負けまいと国産の品種も品質と花の綺麗さ、
さらにはステムの太い大輪品種を栽培。


結果的には日本人だからこそ作れる雰囲気のあるバラが少なくなった。


かつて浜田バラ園の故浜田さんが目指していた
「銀座の柳のようなバラ」
どんなに風が吹いても折れない、しなやかで、
かつ力強いバラ。

そんなバラが実に少なくなった。

かつての日本人は建築様式、家具の装飾などに見られるように
きめの細かい装飾、見えない部分でのこだわり、
侘びさびなど日本人ならではの技術で力を発揮してきた。

ところが工業技術の進歩、西洋文化の影響、
日々便利な世の中になるにつれ
合理主義のもと無駄なものはどんどん排除され
便利さとシンプルなデザインが大半を占めるようになった。

つまりは日本の個性が無くなった。

バラに関して言えば
確かに大輪品種はお客様の目をひく。
花屋側もブーケ等をつくるのにも都合がいい。

かつてブーケに5本入れていたものが
3本で立派に見えるしお客様も納得してくださる。

それでいいじゃないかと言えばそれまでだが
個人的にはそこに心が見えないように思うのだ。


心をくすぐる花との出会い
なかなか無い。

金曜日、「堀木ばら園」さんの来シーズンからの新品種
「エバーロング」を仕入れた。
長さは25センチほどの短さだが
価格は輸入の大輪品種と同じ値段。

雰囲気の良さがわかってくださるお客様はいるもので
あっという間に完売。
写真を撮る間もないほどだった。

なので画像はありません・・・


この「アプリコットファンデーション」も
若干ステムは太いなとは思うが
はっきりと出てない色の具合が絶妙で
一目惚れしてしまった。

決して輸入のバラには出せない日本人だからこそわかる色合い。

その場で月曜日の注文を出してしまった・・・

予約もないのに・・・・


もっと雰囲気のある花
その人にしか作れない雰囲気の花があれば・・・

そんな風に思う。


かといって生活もあることですし、
生産は計画的に、

仕入れも計画的に、

時期政権に期待します。